文化や価値観の違い、煩雑な事務手続きの多さなど、大変なことも多い国際結婚。
そんな国際結婚には、二人で乗り越えていかなくてはいけないことが山積みです。
そして結婚手続きの際にぶち当たるのが「国際結婚の苗字問題」
これは国際カップルが一番初めに直面する悩みかもしれませんね。
「苗字を変えるべきか?」それとも「夫婦別性で通すべきか。」
これは今後生活していく上で、かなり大きな違いです。
今回は私自身の経験を織り交ぜながら、この「国際結婚の苗字」について書いてみようと思います。
【国際結婚】名字(苗字)は変える?変えない?夫婦別性のメリット・デメリットは?
国際結婚における名字(苗字)の取り扱い
国際結婚というと、外国姓になるイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?
しかし 夫婦別性が合法的に認められていることは、あまり浸透していないように思います。
私自身、自分が国際結婚するまで全く知りませんでした。
日本人同士の結婚の場合、夫婦別性は日本ではまだ認められてはいません。しかし外国籍のパートナーとの結婚の場合、夫婦別性が正式に認められています。
婚姻届には「婚姻後どちらの姓を名乗るか?」を記載する欄があるのですが、日本人同士の婚姻の場合はこの項目は必須項目になっています。
しかし外国籍のパートナーとの婚姻においては、この項目の記入は 任意です。
つまり、、、
この欄を記入しなければ、結婚後も日本国籍を持つ側の苗字は戸籍上変化しないのです。
もし婚姻届を提出後に苗字を変更したい場合は、6か月以内であれば役所に届け出をするだけで簡単に変更することが出来ます。
しかし6か月を過ぎてしまうと、家庭裁判所への申し立てが必要になります。
そのため姓の変更を考えているようであれば、日本人同士の結婚と同じように婚姻届提出のタイミングで変更するのが一番簡単です。
【アンケート】国際結婚 ~名字(苗字)は変えた?変えない?~
では実際に国際結婚をしている夫婦は苗字を変えているのでしょうか?それとも夫婦別性にしている人が多いのでしょうか?
国際結婚夫婦を対象に、苗字変更についてのアンケートを行いました。
結果はというと、、、
国際結婚の方に質問です。
結婚の際に苗字は変えましたか?— Sunny (@Sunny97973386) March 4, 2020
177人の方に回答を頂き、なんと結果はほぼ半々!
正直、驚きの結果です。
生活拠点によって苗字変更の有無に傾向が、、、
名字変更をした夫婦としない夫婦がほぼ半々となったアンケートの結果ですが、詳しく見てみると生活拠点による傾向があることに気が付きます。
日本で生活をしている夫婦は「夫婦別性」を選び、海外で生活している夫婦は「相手の姓に変更した」割合が高いようです。
やはり日本に住んでいれば日本の苗字、海外に住む場合にはその国のパートナーの苗字を使用する方が利便性が高いのかもしれませんね。
国によって名字が違うパターンも、、、
また「その他」と答えた方に多かったのが、海外在住の方で「日本では夫婦別性(自分の名字を残す)、海外では夫の姓を使用する。」というパターン。
もしかしたらこの方法が一番利便性が高いのかもしれませんね。
そしてこの場合は、日本の名字をミドルネームにすることも出来るのがポイントです。
【体験談】私たちの場合 ~名字(苗字)は変えた?変えない?~
では、私の場合について少し書いてみたいと思います。
結論から言うと
私は苗字を変えていません。
我が家は夫婦別性を選んだのです。
そのため一見すると国際結婚と分からないんです。夫が外国人と分かると驚かれたり、事実婚と勘違いされることも多いです。
苗字を変更するかについては正直かなり悩んだのですが、結局は夫婦別性を選択しました。
夫婦別性のメリット・デメリットとは?
まずは私が実際に夫婦別性で感じた メリットと デメリットを挙げてみたいと思います。
夫婦別性のメリット
・免許証やパスポートなどの名前を変更しなくて良いため、煩雑な事務手続きが必要ない。
・子どもが日本の苗字を持てる。
夫婦別性のデメリット
・婚姻関係があることをその都度説明する手間がかかる。
・家族全員が同じ苗字ではない。
・同じハンコが使用できない。
・手続きの際に婚姻証明書の提示が必要になる場合がある。
これが今のところ私が実際に感じた夫婦別性のメリットとデメリットです。
こうして見ると、夫婦別性のデメリットのほうが多いようにも感じますね。
しかしそれでも私が夫婦別性を選んだのには、それなりの理由があります。
私たちが夫婦別姓を選択した理由
私たちが夫婦別姓を選択したのは「子どもの存在」が一番大きな理由です。
配偶者が外国籍の場合、その間に産まれた子供は自動的に日本国籍を持つ親の戸籍に入ります。
つまり戸籍上、日本国籍を持つ親の姓を名乗ることになるんです。
外国人には日本に戸籍というものがないため、こういった対応になるのでしょう。
私が夫婦別性を選択したのはこの制度が理由です。
私の息子の名前はファーストネーム、ミドルネーム共に英語名。今後もずっと日本に住む可能性を考慮して、息子に日本の苗字を残してあげたいという親心です。
英語名に夫の苗字を付けると完全な外国名になってしまいます。日本で生活する上で不便があるかもしれません。
日本生まれ日本育ちですが、名前のせいで外国人と思われてしまう可能性もあります。
スポンサーリンク
日本国籍とアメリカ国籍で名前が違う
息子は現在アメリカと日本の二重国籍なのですが、アメリカ国籍では夫の姓になっています。
そのためそれぞれの国での名前が違うんです。
日本国籍 ⇒ 私の姓 + ファーストネーム(カタカナ表記)
アメリカ国籍⇒ ファーストネーム + ミドルネーム + 夫の姓
というかたちです。
二重国籍のためパスポートが二つあるのですが、日本とアメリカそれぞれのパスポートの名前も違います。
選択肢を残すということ
私は個人的に「選択肢があること」は生きていく上での強みであると考えています。
国際結婚夫婦の間に生まれたハーフの子は、自分のアイデンティティに悩むことも多いのでしょう。そんな子供たちに「日本の姓」という「選択肢」を残してあげたかった。
私が夫婦別性を選んだことによって、息子は日本姓と外国姓のどちらも手に入れたのです。
そして今後成長していく中で、国籍や苗字を自分で選択してくれれば良いと考えています。
国際結婚の苗字については、おそらく皆一度は悩むものでしょう。
どちらを選択するにせよそれぞれに色々な思いがあり、十分悩んだ上での最良の選択なのだと思います。
しかしこんな悩みも国際結婚ならではの醍醐味なのかもしれませんね。
◆外国人でも作れるクレジットカード↓↓↓◆